レバノンの主要テレビ局MTV(電子版)は12月31日、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)は国籍を持つフランスの旅券を使い、出国時には楽器の保管ケースに身を隠して「警察映画のような経過で、レバノンに入国した」と報じた。ただ、情報源は明らかにされておらず、信ぴょう性は不明だ。
報道によると、ゴーン前会長の出国作戦は「民兵組織」が、米国在住の妻キャロルさんと連絡を取り合い、実行したという。クリスマスディナーのための音楽隊を装った一団がゴーン前会長の東京都内の自宅に入り、楽器の保管ケースにゴーン前会長を隠し、地方空港から出国したという。
ゴーン前会長はレバノンやフランス、ブラジルの市民権を持っているとされるが、入国には仏旅券が使われたという。仏旅券は弁護団に預けており、MTVは新たな旅券をどう入手したのかは不明と伝えた。レバノンには、内政でも強い影響力を持つイスラム教シーア派武装組織ヒズボラがある。日本の公安委員会はヒズボラを「国際テロ組織」に指定しているが、今回の作戦に関与したかは報じられていない。
ゴーン前会長は現在、ベイルートにある妻キャロルさんの家族の家に滞在。レバノンのアウン大統領とも面会し、政府から厳重な護衛を受けているという。【中西啓介】
2019-12-31 10:58:00Z
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