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Tuesday, January 7, 2020

偽肉バーガーのImpossible Foods、新作は「豚挽肉」再現のImpossible Pork - Engadget 日本版

Nicole Lee / Engadget
非常にリアルな味がする100%植物性のハンバーグで、2019年のBest of CESを獲得したImpossible Foodsが、CES 2020に新製品Impossible Porkをひっさげて帰ってきました。Impossible Porkは2019年春に発表したImpossible Sausageとも異なり、豚の挽肉を代替して料理に使うことを想定しています。豚挽肉を使う料理を思いつきで記していけば、たとえば焼売や肉団子、麻婆豆腐、ロールキャベツなどが思いつきます。このImpossible Porkにはグルテンや動物性のホルモンなども含まれていません。そのためイスラム教徒が食べられるハラール食材、ユダヤ教徒の食べるコーシャ食材として使える様に考慮されているとのこと。

CES 2020で実際に試食した本家Engadgetのレポートによれば、いずれも驚くほど本物の豚肉に近い味がしたとのこと。その噛み応えには僅かながら、明らかに本物とは違う感触も残されているものの、他の食材とともに調理すれば全く気にならないほどの出来栄えと言えレベルになっています。

Impossible Foodsの開発者らは、Impossible Meatの豚肉版を作るにあたり、まずその風味を徹底的に調べ、牛に比べた場合の淡泊さや、香辛料などを加えて調味したときの香りへの影響を考慮したシンプルな味わい、牛の赤身にはない脂身部分の食感や独特の風味の再現性に注力しました。

ただし、Impossible Foodsは基本的な製造方法は従来のImpossible Meatと同様の技術で行われており、"ヘム"こと大豆レグヘモグロビンの成分が風味に"肉らしさ"を生み出す重要な鍵になっているところは牛でも豚でも変わらないと説明、異なるのは主な栄養素となるアミノ酸、糖、脂質とヘムの濃度で、このバランスによって牛肉風にも豚肉風にもなると述べました。

Impossible Foodsが偽豚肉を開発した理由のひとつは、アジア、特に中国における豚肉消費が増加していることだと述べています。Impossible Meatを使用したハンバーガーはすでにシンガポール、マカオ、上海などで提供が開始され、さらに地域や提供規模を拡大するには偽豚肉の開発が重要と考えられました。また、食肉消費による環境や健康への問題の改善にも植物由来の偽肉の供給拡大は貢献すると考えられます。


偽肉業界は、その味や食感などをリアルに再現しつつあらゆる種類の肉を植物由来に置き換えて提供することを目標としています。Impossible Foodsやその他のメーカーが将来、偽鶏肉や偽魚肉を作り出す可能性も十分にあると言えるでしょう。

Impossible FoodsのCCO(Chief Communications Officer)、レイチェル・コンラッド氏は、昨年につづき家電技術の見本市であるCESで新製品を発表した理由について「われわれは食品開発は科学技術とは関係ないという思い込みを粉砕したい」と説明し「食物を作るということは、われわれの生活における最も身近で重要な技術だ」と述べました。Impossible Porkは2020年後半にまず外食産業向けの供給が始まる予定です。

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