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Monday, March 8, 2021

ふぉーかす 鳥貴族がバーガー参入、業績安定なるか - ニュース・コラム - Y!ファイナンス - Yahoo!ファイナンス

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 鳥貴族ホールディングス(3193)は5日、中期経営計画の見直しを公表し、そのなかでチキンバーガー専門店「TORIKI BURGER(トリキバーガー)」の1号店を2021年8月にオープンする予定だと発表した。鳥貴族のDNAを受け継ぎ、低価格・高価値の商品構成を予定するという。

 今回の中期経営計画の見直しでは、2024年7月期の売上高目標を450億円から370億円に、営業利益率目標を8.0%から5.9%それぞれ引き下げた。コロナ禍からの回復に時間を要することや、新規事業での先行投資を織り込んだ。

 足元では1都3県の緊急事態宣言の期限が延長されるなど、居酒屋業態にとって厳しい状況が続いている。外食業界ではテイクアウトへの対応を進めているが、以前と同程度の収益を上げるのは容易ではない。そのなかで、もともとテイクアウトの比率の高かったハンバーガーチェーンの好調は際立っている。日本マクドナルドホールディングス(2702)の前期(20.12期)はコロナ禍でも増益着地、今期(21.12)も小幅ながら増益を見込んでいる。

 このような背景があるにしろ、王者といえるマクドナルド、そのほかにもモズバーガー、ケンタッキーフライドチキン、ロッテリア、フレッシュネスバーガー、バーガーキングなど競合ひしめくバーガー業界への参入は思い切った決断だ。注目したいのは、「低価格・高価値」という点。前期、マクドナルドの既存店売上高は6.8%増加したが、客数は8.5%減少している。客単価が16.7%上昇しており、客数減を補った形だ。比較的価格帯の高い商品が好調だったのだろうが、マクドナルドに対して安いというイメージを持つ人は一時期に比べてかなり減少していると思われる。

 安くておいしいチキンバーガー専門店があれば、人気が出るはずだ。鳥貴族の焼き鳥は低価格ながらも、国産鶏肉を使用している。また、使用する食材の国産比率を高める「国産国消」への取り組みも進めている。実績のない会社が、低価格・高価値の商品構成でチキンバーガー専門店を展開するわけではない。

 ハンバーガーチェーンの競合には、一時期は吉野家などの牛丼チェーンも含まれていたが、低価格路線をやめたあとはファミレスなどが中心になっている。「トリキバーガー」が低価格でボリュームたっぷりとなれば、他のハンバーガーチェーンからだけではなく、牛丼チェーンからの顧客流入も期待できる。税込み500円のセットを出し、消費者にしっかりと満足感を与えられれば勝機は十分にあるだろう。

 鳥貴族は、2017年10月の価格改定後に業績が低迷し、復調してきたところで新型コロナの流行に見舞われたため、なかなか上昇気流に乗れなかった。しばらくは「トリキバーガー」の展開(多角化)により業績を安定させつつ、居酒屋業態の回復を待つことになるだろう。ただ、ワクチン接種が順調に進むとすれば、回復のタイミングはそれほど遠くないと思われる。

 (日本株情報部:河賀宏明)

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