サンクトペテルブルクのバーガーキング。
Maksim Konstantinov/SOPA Images/LightRocket via Getty Images.
- バーガーキングの親会社の社長は、同チェーンのロシアの800店舗を閉鎖したいと考えていると述べた。
- しかし、バーガーキングのフランチャイズ契約は、一方的にコントロールすることができない。
- パパジョンズも同じ問題を抱えており、閉鎖に同意しないフランチャイジーがいる。
バーガーキング(Burger King)の親会社、レストラン・ブランズ・インターナショナル(RBI)のデビッド・シェアー(David Shear)社長は2022年3月17日、ロシアの数百店舗を閉鎖したいが、それはできないと従業員に伝えた。
「ロシアにおけるすべてのバーガーキングの事業を直ちに停止したいか。イエス。今日、営業停止を強制することは可能か。いいえ。複雑な法的手続きが必要だ」
同社は以前、ウクライナに対するロシアの侵攻を受けて、財政投資、マーケティング、サプライチェーンなどの面で、ロシアの拠点への支援を停止する計画を発表している。
しかし、実際に店舗を閉鎖するのは、それほど簡単なことではない。多くのファストフードチェーンのように、バーガーキングは店舗の大部分を直営ではなく、フランチャイズ契約に頼っている。バーガーキングは15年前にロシアに進出した際、ロシアの法人と提携した。現在、RBIはロシア事業の15%の株式を保有しているだけなので、一方的に全店舗を閉鎖することはできない。完全に撤退しようとすると、ロシア当局の協力が必要になるが、それは 「現実的には実現しないだろう」とシアーは言う。
マクドナルド(McDonald's)は3月8日、アメリカの大手ファストフードチェーンとして最初にロシアから撤退し、他のいくつかの大手チェーンもすぐに追随した。マクドナルドがロシアの全店舗を閉鎖できたのは、その84%を同社が経営・所有していたためだ。つまり、ロシアのほとんどの場所でマクドナルドは従わない可能性のある加盟店に対処する必要がなかった。この所有率は以上に高い。世界的に見れば、マクドナルドの店舗の93%は加盟店によって運営されているからだ。
パパ・ジョンズ(Papa John's)は、閉店に従わない加盟店という同じような問題に直面したことがある。コロラド州出身のアメリカ人、クリストファー・ウィン(Christopher Wynne)は、ロシアでパパ・ジョンズの190店舗を運営する会社を所有しているとニューヨーク・タイムズは報じている。パパ・ジョンズ・インターナショナルがロシア事業を停止しているにもかかわらず、彼は自分のレストランの営業を止めるつもりはない。ロシア政府がアメリカのブランドに対して報復的な動きをしなければ、さらに20〜40店舗をオープンさせる計画さえあるという。
フランチャイズ契約はファストフードではよくあるのことで、多くの場合、企業を責任から守りつつ利益を上げることができるが、今日のロシアでバーガーキングやパパジョンズが直面しているように、重要な事柄の決定権をフランチャイザー企業の手から奪ってしまうこともある。
[原文:Burger King says it wants to shut down its 800 restaurants in Russia but it can't]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)
からの記事と詳細 ( バーガーキングがロシアにある800店を閉鎖したいのにできない事情 - Business Insider Japan )
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