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Friday, July 22, 2022

約500万人が悩んでいる指関節の痛み|「ヘバーデン結節」を改善できる食生活とは | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp

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文/鈴木拓也

手の指の第1関節が変形し、痛みや腫れが伴う「ヘバーデン結節」という病気がある。
日本では約500万人も罹っているというこの病気は、現代医学では完治は難しいとされている。
そのため、整形外科医に診てもらっても、痛み止めやテーピングといった対処療法が主体となる。

これに対し、「ヘバーデン結節は、決して“根本治療がない病”ではありません」と言うのは、慢性症状専門の鍼灸・整体院を営む筒井浩一郎さんだ。

筒井さんは、「原因を正しく捉え、それに沿った改善法を継続していけば、いい結果が期待できるのです」と、著書『指関節の痛み・腫れ・しびれ…ヘバーデン結節の8割は食事でよくなる!』(青春出版社)で述べている。

腎臓の疲れがヘバーデン結節を引き起こす

今の医学では、ヘバーデン結節に罹る原因は不明、ないしは加齢や手の使い過ぎとされている。
筒井さんは、本書でこれに異を唱え、原因は「腎臓の慢性的な疲れ」にあるとみている。

東洋医学でははるか昔から、「腎臓が慢性的に疲れると関節に異常が出る」ということを突き止めており、その異常が手の指の第一関節に出ればヘバーデン結節、足の親指なら外反母趾というふうに異なる病名で呼ばれる。
筒井さんによれば、腎臓の疲れがもたらす症状はこれにかぎらない。腰痛、肩こり、膝痛などの慢性的な痛みもこれに起因し、脳、骨、泌尿器などさまざまな所にも異常が起きるという。

ヘバーデン結節の患者が、同時にいくつもの症状を訴えるのも、「原因が同じだから」だそうだ。
さらに腎臓の疲れの原因をたどると、「食べ物」「ストレス」「体の歪み」に行き当たるという。これら3つの要因が、腎臓を疲弊させ、ヘバーデン結節という症状として顕在化することになる。
筒井さんは、「とくに最近は“食べ物の乱れが大きな原因”」でヘバーデン結節に罹る人が増えていると警告している。

カフェイン飲料には要注意

「食べ物の乱れ」と聞くと、個人的には「ジャンクフードの食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ」が最初に思い浮かぶ。
たしかに、これらの飲食物は腎臓を疲れさせるのは間違いないが、それにとどまらない。筒井さんは、コーヒー、紅茶、緑茶に代表されるカフェイン飲料も挙げている。
理由はこうだ。

カフェインには、利尿作用があります。
ヘバーデン結節の人は腎臓を休めなければいけないのですが、カフェインには尿をつくってしまう作用があるのです。
カフェインをとると、腎臓が休めなくなるのです。
それに腎臓は刺激に弱いので、コーヒーは刺激が強くて胃の調子が悪くなったり、また交感神経が緊張する作用があり、ヘバーデン結節の人にはあまりよくないのです。(本書より)

ほかに、甘い物、果物、小麦製品なども腎臓を疲れさせやすい食品だそうで、筒井さんのもとを訪れる患者の多くは、こうした飲食物を好むという共通点がある。

筒井さんは、そうした患者に、次回の来院時までに該当する飲食物を控えるよう指導したところ、「8割の人に指の痛みがなくなったり、指の腫れに変化が表れてきました」と語る。

逆に、積極的にとりたいのは「水」。2週間位は、飲む物はただの真水にすることで、腎臓を完全に休めることができるという。

体が歪むと腎臓も疲れる

体を前後・左右に動かし、そして回旋してみよう。
もしも、それでやりにくい動作が1つでもあれば、体は歪んでいるそうだ。
ヘバーデン結節の3大原因の1つに「体の歪み」があるが、それは体が歪むと腎臓も疲れるからだという。筒井さんは、その理由を次のように説明している。

なぜかと言うと、「体が歪むと胸郭が硬くなる」からです。
胸郭とは、肋骨で囲まれた部分を言いますが、その部分に弾力がなくなると、中に入っている臓器がストレスを受けるのです。(本書より)

「臓器」には腎臓も含まれる。硬くなった胸郭のせいで物理的なストレスを受けることで、次第に疲労していくわけだ。

筒井さんは、現代人で体に歪みがない人はごく少数とみているが、それは多くの人が「毎日同じ体の動きをしている」からだと指摘する。便利な家電が普及し、車で移動し、スマホを駆使するような生活では、どうしても動きはパターン化され、体は歪んでしまう。
その問題への対処法として、本書でいくつかの体操が掲載されている。
その1つ、「鶏歩き」を紹介しよう。

1. 肩幅に足を開いて立つ。
2. 体を前に倒して、手で足首をつかむ。
3. そして、その状態で膝をできるだけ伸ばす。
4. ゆっくりと前に10歩、後ろに10歩、左右に3歩ずつ歩く。


この体操には、デスクワークなどで硬くなった胸郭、特に側胸部の緊張をゆるませる効果がある。

* * *

本書の体験談には、半年続いた指の痛みが3日で軽快といった驚きの声が寄せられている。シンプルでありながら効果の高いセルフケアばかりなので、ヘバーデン結節で悩んでいるなら、本書を一読して実践する価値はある。

【今日の健康に良い1冊】
『指関節の痛み・腫れ・しびれ…ヘバーデン結節の8割は食事でよくなる!』

筒井浩一郎著
青春出版社

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文/鈴木拓也 老舗翻訳会社役員を退任後、フリーライター兼ボードゲーム制作者となる。趣味は神社仏閣・秘境巡りで、撮った映像をYouTube(Mystical Places in Japan)に掲載している。

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