ここでは、令和4年度食育アンケートに記載があったご相談の一部へ回答しております。ご相談の中には、お子さんの状態を把握してから回答する必要があるものがあり、この場では全てのご相談にお答えすることができませんでしたが、件数が多かった相談を中心に回答させていただきました。
アンケートを回答してくださるだけでなく、ご相談やご意見、ご感想を記入してくださり、ありがとうございました。今後の食育活動の参考とさせていただきます。
相談1 甘いものをすごく欲しがるので困っています。
お子さんの健康を考えてあまり甘いものをあげないようにしているけど、ギャン泣きして欲しがると根負けしてしまうというお話をよく聞きます。
お子さんも少しずつお兄さん、お姉さんになる頃だと思うので、お子さんの機嫌が良い時に一緒におやつのとり方のルールを決めてみてはいかがでしょうか。
「甘いものをたくさん食べるとどうなっちゃうか知ってる?」というように○○って知ってる?という聞き方は子どもの好奇心をくすぐる声かけだそうです。このような声かけから、甘いものを食べすぎると体に良くないことを知ってもらった上で、「○月からはおやつの回数、何回にする?」、「おやつを食べる時間は何時にする?」などお子さんにルールを決めてもらいましょう。他の人に決められたルールより、自分で決めたルールの方が守る傾向があるようです。ルールを守れたら、好きなキャラクターのシールやスタンプをあげるなど甘いもの以外のご褒美があると良いですね。
相談2 嫌いなものをどうやって好きなものに変えるか悩んでいます。
せっかく用意したのに残されてしまうと残念な気持ちになりますよね。また、食べ物を大切に残さず食べて欲しいという気持ちもあるでしょうか。
嫌いな食べ物だったけど、大好きなおばあちゃんが育てた野菜で一緒に料理して好きになったというケースもあるので、その食べ物の印象を変えるなんらかのきっかけがあると好きになってくれるかもしれません。
しかし、嫌いなものを好きなものに変えるのは、とても難しいことです。なので「嫌いだけど我慢すれば食べられる」ことを目標にしてみてはいかがでしょうか。また、嫌いなものが特定の物であれば、大きくなって自然と食べられることもあるので、今は無理に好き嫌いを克服しなくてもよいと思います。ただ、嫌いな食べ物が多く特定のものしか食べられない場合は、「今日の○○いつもと違うんだけど何が違うかわかる?」などとその食べ物に興味がわくような声かけをとおして、少しずつ色々な食べ物に慣れてもらえたらと思います。
相談3 好き嫌いが出てきて食べムラがあります。朝は特に食べたがらないので心配です。
食べムラには、好きなメニューだからたくさん食べる、苦手な食べ物だから少ししか食べないといった好みによるものや、いつも食べるのに今日は全然食べないといった気分によるものなど、食べムラの原因は様々で食べムラがある時期にきちんと食べてもらおうとすると一筋縄ではいきません。
食べムラがある時期は、1週間平均してバランスよく食べられていればOKです。そして、お菓子やジュースによってお腹が空いていないことで食事量に影響しているケースをよく見かけるので、食事の時間をお腹が空いた状態で迎えられるようにおやつの時間や量、ジュースには気をつけましょう(好きなメニューだと別腹でたくさん食べることもありますが…)。
こどもは、朝手に力が入りにくく、スプーンやはしなどを使いにくく感じ食べることが大変なことがあります。その場合は手づかみできるおにぎりなど簡単に食べられるものがあると良いです。また、起きてすぐだと食欲がわかないこともあるので、少し早めに起こして朝食まで時間をとるか、夕食の量が多くなっていないか、夕食後の飲食がないかなどを確認してみましょう。
相談4 集中が切れて、食事の時間が長くなってしまいます。
お話をしたりふざけたりして楽しくなってしまったり、遊びたい気持ちから食卓を離れて遊びに行ってしまったりすると、食事時間が長くなってしまいますよね。
集中力が切れて遊び始めてしまう場合は、時間を30分などと決めて片づける習慣をつけてみましょう。時計の針が読めるようになってきたら、食事前にあらかじめ「長い針が12のところに来るまでに食べ終わろうね」と約束しておくと、時間の経過が目で見てわかるので、時間を意識しやすくなります。
食事中に立ち歩いてしまう場合は、時間を決めることも必要ですが、おもちゃや遊び道具を片づけ、お子さんの座る向きなどを工夫してみましょう。また、いつも遊んでいるお部屋のドアをしめておくのもよいでしょう。着いていって食べさせるのは危険なので、食事は座って食べなくてはいけないことを覚えてもらいましょう。
相談5 身長、体重、年齢に合った食事量が知りたいです。
身長や体重に合った食事量については、子どもの食事量に関する研究が少なく、確かなものは見つかりませんでした。
現時点でお子さんに合った適切な食事量を判断するのは、母子手帳にある身体発育曲線という曲線です。身長や体重が曲線からはみ出そう、曲線に沿って伸びていないというような状況が見られれば、食事量が多かったり少なかったりしているのかもしれません。そのような場合は、市役所の保健師や管理栄養士にご相談ください。身長や体重がその曲線に沿ってなだらかに伸びていれば食事量に問題はありません。
※こちらは、1日の食事の目安量となっていますが、食事量が足りているかどうかは身長や体重の伸び方、お子さんが元気よく過ごしているかで判断します。
1歳半~2歳頃 | 3歳~5歳頃 | |||
ご飯 | 1日で270g | 80g | 1日で280g | 100g |
パン | 食パン8枚切り1枚 | 食パン6枚切り1枚 | ||
麺類 | うどん1/2玉 | うどん2/3玉 | ||
肉 | 15~20g | 薄切り肉2/3枚 | 30~35g | 薄切り肉1枚と1/3枚 |
魚 | 30g | 切り身1/3切れ | 40g | 切り身2/3切れ |
卵 | 25~30g | 大1/2個 | 50g | 中1個 |
大豆・大豆製品 | 35~40g |
豆腐なら1/10丁 納豆なら小1パック |
40~50g |
豆腐なら1/6丁 納豆なら小1パック 油揚げなら1/2枚 |
野菜 | 180g | 230g | ||
海藻・きのこ | 10g | 10g | ||
いも | 40g | 60g | ||
果物 | 100g | 150g | ||
牛乳・乳製品 | 250g |
牛乳コップ1杯と ヨーグルト小1/2個 |
250g |
牛乳コップ1杯と ヨーグルト小1/2個 |
油脂類 | 5~8g | 15g | ||
調味料・砂糖類 | 5~12g | 塩1g+醤油5g+砂糖5g | 5~15g | 塩2g+醤油6g+砂糖7g |
相談6 仕事の帰りが遅く、どうしても間食をさせてしまいます。
遅くまでお仕事お疲れ様です。仕事が終わってから食事の支度となると、お子さんはお腹が空いて何か食べたくなってしまいますよね。
間食で食べているのがお菓子やジュース類なのであれば、おにぎり、ロールパン、キュウリやミニトマトなど手軽に出せるものを間食にするのはどうでしょうか?おにぎりやロールパンを間食で出した日は夕食の主食の量を調節してあげると食べすぎを防ぐことができます。
また、冷凍の作り置きもおすすめです。野菜やきのこは何かのついでに切って冷凍しておけば汁物の具や炒め物に出来ますし、味付けして冷凍した魚やお肉は前日の夜にでも冷蔵庫に移して解凍しておけば、あとは焼くだけです。調理の時間が短くなれば、間食の量も少しで済みそうです。
更新日:2022年10月25日
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