高さ10センチはあるハンバーガーにかぶりつくと、口の中いっぱいに
「焦がし醤油ベーコンと山葵のバーガー」(税込み1380円)は、山形市本町のハンバーガー専門店「LiFE burger&cafe」の人気メニュー。カリッと焼き上げたベーコンと牛肉100%のパティ、タマネギ、ケールが挟まれている。熱して水気を飛ばした醤油と、タルタルソースに混ぜた山葵が日本人の心を揺さぶる。
店長の国井春希さん(33)は「ハンバーガーは口の中で味が完成する料理。醤油の香ばしさと、アクセントとなる山葵の組み合わせを楽しんでほしい」と話す。
店は元々、甘酒や県産フルーツを使った「ノンアルコールカクテル」のバーとして2021年に開業したが、新型コロナウイルス禍の真っただ中で客足は伸びず、昨年3月にハンバーガー専門店へと衣替えした。
メニュー考案者で、現在は別の系列店を経営する前店長の大塚陽介さん(36)は、独学でハンバーガーの作り方を学んだ。他店の味を研究しながらバー営業の合間を縫って試作と試食を繰り返し、現在の店のオープンにこぎ着けた。
それから間もなく、SNSで新メニューのアイデアを募集すると、市内の創業約90年の老舗「山二醤油醸造」の若旦那から、「うちの醤油を使ってみないか」とコメントをもらった。
試作で醤油をそのまま使ったところ、水分が多すぎてバンズに染み、垂れて食べにくくなってしまったため、試行錯誤の末、煮詰めてトロリとしたソースに仕上げた。山葵をタルタルソースに混ぜているのは、山葵の風味だけが悪目立ちするのを防ぎ、味わいを調和させる工夫だ。
昨年7月にメニューに加え、元々は数か月間だけの限定販売のつもりだったが、常連客からは「さっぱり、ピリッとしていて癖になる」と好評で、レギュラーメニューに昇格。実は、若旦那とは友人といい、大塚さんは「若手同士の協力で人気メニューの開発につながった」と笑う。
人の「輪」から生まれたハンバーガーをかみしめると、さらに「和」の味が引き立ったような気がした。(中戸穣)
メモ 山形市本町2の4の15。営業時間は午前11時~午後8時。日曜は午後5時まで。月曜定休。現在の期間限定メニューはタラやイワシなど旬の魚を使った「庄内浜のフィッシュバーガー」で、3月末まで。023・666・5655。
からの記事と詳細 ( 焦がし醤油ベーコンと山葵のバーガー LiFE burger&cafe(山形市) 和洋引き立つバーガー - 読売新聞オンライン )
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