中国の湖北省武漢で新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎が相次いでいる問題で、武漢以外に北京や南部の広東省でも初めて患者が確認され、患者はすでに200人を超えました。中国国内では東部の浙江省でも感染の疑いが発表されるなど、広い範囲に感染が拡大しています。
中国湖北省武漢の保健当局は20日、新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎の患者が、19日と18日の2日間に武漢で新たに136人確認され、このうち1人が死亡したと発表しました。この結果、この肺炎での死者は3人になりました。
武漢で確認された患者はこれまでに198人にのぼり、このうち危篤状態の患者が9人で、さらに35人が重症だということです。
一方、北京と広東省の保健当局は20日、北京で2人、広東省深※センで1人の患者が確認されたとそれぞれ発表しました。中国の当局が武漢以外での患者を発表したのは初めてです。
中国国内で確認された患者はすでに200人を超え、このほか東部の浙江省の保健当局も5人が感染の疑いがあると発表するなど、中国国内の広い範囲に感染が拡大しています。
中国政府でこの問題を担当する国家衛生健康委員会は、今のところ予防や抑制は可能だとしていますが、感染経路を完全に把握できていないとして、今後もウイルスの遺伝子の変異がないかを含め監視する必要があるとしています。
中国では今週24日から旧正月の「春節」にあわせた大型連休が始まり、人の移動が増えるだけに、感染の一層の拡大が懸念されています。
※センは「土」へんに「川」
2020-01-20 09:00:35Z
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