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Friday, June 5, 2020

コロナ収入減で「ありがたい」 福島のバーガー店、誰かの「前払いチケット」で無料飲食 - 毎日新聞 - 毎日新聞

スタッフとともに前払いされたチケットを紹介する「BLTLAND」オーナーの吉成洋拍さん(手前左)=福島市泉の「BLTLAND」で2020年6月4日、高橋隆輔撮影

 見知らぬ誰かが前払いしてくれたチケットで、お金がなくても外食できる。福島市泉のハンバーガー店「BLTカフェ」で、ユニークな仕組みが人気を集めている。新型コロナウイルスの影響で収入が減少した人にも利用されており、同店オーナーの吉成洋拍さん(48)は「コロナで影響を受けた人はもちろん、『今月はカードの支払いが多い』など、ちょっとしたピンチに気軽に利用して」と、「財布なし」の来店を歓迎している。【高橋隆輔】

 「お互いさまの街ふくしま」と名付けたこの制度は、所持金に余裕のある客が、600円から1200円まで200円刻みで用意されたチケットを購入。店内に掲示しておき、その後に来店した客なら誰でもそのチケットを使用して飲食できる。

 吉成さんは、知人の児童福祉司と会話する中で「店の近所にも経済的な問題などから外食したことのない子どもがいるかもしれない」と想像し、仕組みを考案。今年2月末から運用を始めた。

 開始後まもなく、店員に仕組みを尋ね、チケットを利用した女性がいた。女性は店内に設置されたノートに「コロナショックなのか、月収5万も減りました。ほんとにありがたい。次は私が困っている誰かのために……」と書き残した。趣旨に賛同し「頑張れニッポン、コロナに負けるな」と書き残した客もいた。

 ただ、チケットを購入する客は当初からいたが、使用はためらう人が多かった。このため、吉成さんは「出世払いできます!」と店外に掲示したり、チケットを購入する客に、自身の飲食分は店内に掲示されたチケットの使用を勧めたりするなど、より楽しく、より気軽に使える雰囲気作りを進めた。

 その結果、今では週に10~15枚が使われるようになった。半信半疑で訪れた高校生2人組が実際にチケットを使い、翌日には6人組になって再来店した。毎週同じ曜日、時間帯に決まってチケット3枚を使用し、3人分を持ち帰る常連客もいる。また、3人組でチケットを3枚使用し、帰りに「学生なので少ないですが」と1枚購入して残していった人たちもいた。

 吉成さんは「チケットを使ってもらえるととてもうれしい。好意の橋渡しをしているつもりが、人の優しさに日々触れられる自分たちが一番幸せになっている」と話す。普段外食の難しい家庭に、子どもの誕生日会をチケットで開催してもらうことが今の夢で、誕生会チケット制度の導入も検討しているという。

 吉成さんが抱くもう一つの夢は、この仕組みが市内に広がり、賛同店舗で埋め尽くされた「お互いさまマップ」を作ることだ。運用開始後、すでにチケットだけで15万円ほどの売り上げがあるといい、「店としてももうかる。『誰かにここで食べてもらいたい』と思ってもらえる味と接客をしなければいけないので、緊張感も生まれる。誰も損をしないシステム」と強調する。現在、市内のパン店1店が賛同し、ほかに検討中の飲食店もあるという。「目標は100店舗。福島が、全国から注目される『お互いさまの街』になればいい」と語った。

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