秋の味覚の話題です。ホホホタケというキノコをご存じでしょうか？花が咲いたようなこのキノコ、島田市の工場で生産されているんですが、実は農家ではなく意外な企業が作っているんです。地元のカフェもメニューに取り入れるなど徐々に広がりを見せています。 お邪魔したのは島田駅近くにあるトラント・トロワカフェ。9月15日発売というホホホタケを使ったメニューとは？ ＜桑原秀和アナウンサー＞「ハンバーガーだ。この白いのがホホホタケですね」 オーナーの原田さんといただきました。 ＜桑原秀和アナウンサー＞「すごいコリコリ食感。食感おもしろい。ほんのりキノコの優しい甘さが広がって、まさに『ホホホ』って笑いたくなるような」
このホホホタケバーガーは特製の甘味噌を塗ったビーフパティに油で揚げて山椒などで風味付けしたホホホタケを自家製バンズではさみます。 ＜桑原秀和アナウンサー＞「キクラゲに比べてもシャキシャキ感がすごい。コリコリ感がより高まっている感じがします」 このホホホタケ、天然のものは標高1000mほどの高地に自生していてなかなか見つけられないため幻のキノコと言われる「ハナビラタケ」なんです。そのハナビラタケを島田市の工場で生産されていて、その商品名が「ホホホタケ」なんです。 ＜TRENTEーTROIS CAFE 原田真人オーナー＞「たまたま（ホホホタケの）社長さんと巡り会って、工場を拝見させていただいたときに、すごい高い技術を持っていた。僕は応援したいですし、一緒に助け合いたいなと思ってハンバーガーにしました」
その社長に会いに島田市内の工場に行ってみると意外な事実が。 ＜大井川電機製作所 中河満社長＞「私どもは元々電球を作っている電球メーカーです」 大井川電機製作所は自動車の照明用電球を長年作ってきた老舗メーカー。しかし、LEDの普及により電球の未来が見通せなくなってきてしまいました。 ＜大井川電機製作所 中河満社長＞「違う事業の柱をもうひとつ作らないといけない」 そこで目を付けたのが電球作りの技術を生かしたキノコの生産。出荷間近のホホホタケを見せてもらうとー。湿度99％の世界で75日かけて育ったホホホタケがこちら。これまでの生産管理技術を生かし温度も湿度も一定に管理しています。 ＜大井川電機製作所 中河満社長＞「キノコでも電球でも基本となるモノ作りの考え方は同じだろうと、そんなに恐れずにやってみようと踏み切った」
生産の難しさとキノコの希少価値から敢えて挑戦し、3年前から販売を始めたホホホタケ。知名度を上げて地元の名物にしたいと社長は意気込みます。 ＜大井川電機製作所 中河満社長＞「まず地元の人に愛される、知っていただくことが一番重要だと思う。ハンバーガーで使っていただけたのは非常に良かったと思う。世の中でハンバーガーというと『佐世保バーガー』がありますけど、それと同じようにホホホタケバーガーが島田へ行けば食べられるとなると嬉しい」 食卓に花を咲かせる電球屋さんが作ったホホホタケ。島田の名物を目指し未来を照らしていきます。
静岡放送（SBS）
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