
ファストフード店やコンビニなどが、具材を挟むバンズにご飯を使ったバーガーを相次いで発売している。ご飯の食べ応えの良さに着目し、夕食時間帯の集客効果を期待する。ご飯とおかずを片手で食べられる手軽さも人気の理由だ。人気が広がり、商品として定着するか注目だ。(玉井理美)
「宣言」解除後の需要見込む
ご飯を使ったバーガーの先駆けは1987年に発売したモスバーガー。今年になって他社の商品投入が活発化している。ロッテリアは今月、同社で初めて「ごはんバーガー」を発売。国産米を100%使い、定番のエビバーガーと絶品チーズバーガーを和風にアレンジした2品(各510円)で、12月下旬まで期間限定で販売している。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の解除後、夕食時間帯の利用を回復させるためのメニューとして「パンよりも食べ応えがあり満足感がある」ご飯に注目した。売れ行きは好調という。 相次ぐ商品化のきっかけとなったのが、日本マクドナルドが昨年発売した「ごはんバーガー」シリーズの人気だ。夕食時間帯だけの提供で、夕食にご飯を食べたい消費者のニーズに応えた。期間限定商品として、度々復活販売している。
宅配専門店もオープン
人気に目を付けてコンビニも商品を投入する。ローソンは今月、朝・昼食需要が中心のおにぎりの新しい提案として、夕夜食向けにライスバーガーを発売した。黒毛和牛カルビ(320円)など2品で、販売は「想定以上に好調」という。セブンイレブンは現在は販売していないが、昨年商品化した。 片手で食べられる手軽さに注目し松屋フーズは、4月に宅配の専門店「米(my)バーガー/こめ松」を首都圏にオープン。松屋の丼や定食のおかずを具材に挟んだ商品で、形を変えて定番の味を楽しめる。冷凍のご飯バンズを販売する米卸のミツハシは、インターネット交流サイト(SNS)を活用し、消費者のアレンジレシピを募るコンテストを開いて消費を盛り上げる。 発売が相次ぐ背景を流通経済研究所主席研究員の折笠俊輔氏は、新型コロナによる消費の変化があるとみる。「昼食需要が中心のハンバーガーチェーンが、コロナで減った外食の夕食需要を取り込もうと幅広い世代に受け入れられるご飯に注目し、人気が出た。流行に敏感なコンビニにも広がった」と分析。おしゃれ感のあるライスバーガーをヒントに従来の米飯商品と角度を変えた商品開発が、米の新たな需要を生む可能性があるとみる。
日本農業新聞
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