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Monday, August 8, 2022

長生きしている人の5つの共通点って? 京都府立医科大学 内藤教授に聞く|ウートピ - ウートピ

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人生100年時代。もしも100歳まで生きるとしたら、どんな自分の姿を想像するでしょうか。もしかしたら、「そこまで長生きしたくない」と思う人もいるかもしれません。

それは「健康」が失われて働き方や生き方に希望がもてないからではないでしょうか。もしも、元気に歳を重ねていけたら——。最近は、生命科学のさまざまな研究から「老いは病気」「病気ならば治せる」といった可能性が見えてきました。

健康に美しく生きるために、最先端の研究を学ぶYoutube番組「生命科学アカデミー」は、このたび腸内微生物・消化器・抗加齢医学を専門とする内藤裕二教授をゲストにお迎えし、「腸内環境」と健康についてたっぷりと解説していただきました。

内藤教授と「生命科学アカデミー」学長のHIROCOさん

※本記事はYoutubeチャンネル「生命科学アカデミー」で6月30日(木)に配信された内容を、ウートピ編集部で再編集したものです。

「京丹後」の暮らしの中で見つけた健康長寿の秘訣

——内藤先生、今日はよろしくお願いします。

内藤:はい。お願いします。私は京都府立医科大学で内科学について学んだのち、胃や大腸など消化管の専門医として働いていました。あるときを境に高加齢医学に興味を持つようになり、現在は長寿の秘訣について研究しています。

特に2017年以降は、長寿の町として有名な京都府の京丹後地域で研究を進めてきました。その中で、日本人が健康に長生きをするための秘訣がいくつかわかってきたかな……というところです。

——健康で長生きしている方には何か特徴があるのでしょうか?

内藤:そうですね。まず、私が研究している京丹後地域には、100歳以上の人たちの比率が全国平均の3倍もいらっしゃいます。研究を始めてからまだ5年しか経っていませんがわかってきたことをいくつかお伝えしましょう。

まずは、生活のリズムが整っているということ。毎朝、目が覚めたら畑や田んぼへ向かい、暗くなったら就寝する。私がみる限り、誰ひとり(特別な)エクササイズはしていないのですが、一日を通して自然に体を動かす生活ができています。

それから、重要なのが食べ物です。私たちは食生活についても徹底的に調べました。すると、(都市部に比べると物流の関係などもあり)動物性のお肉を食べる機会が少なく、かわりに植物由来のタンパク質を多く摂取していることがわかりました。炭水化物も植物由来。それから、海が近いため、魚などの海産物も積極的に食べられています。つまり、西洋食ではなく、昔ながらの日本食の習慣が続いているのです。

——食事の回数などにも違いはありますか?

内藤:おやつなどの間食はほとんどしていないようです。これは文化的な文脈が関係しているのですが、かつておはぎなどの甘いものは、記念日や誕生日などのお祝い時に食べるものでした。現在のように、頻繁に甘いお菓子や飲料を摂取している現代の若者の生活とは、だいぶ違いますよね。

——私たちが真似するのは難しいかもしれませんが……食習慣が大事、ということですね。

●京丹後地方に日本人の長寿の秘密があった!
①植物由来のタンパク質をよく摂っている
②生活のリズムがいい
③自然に一日の生活の中で体を動かす生活をしている
④おやつをあまり食べない

長生きしている人の5つの共通点

内藤:最近、日本だけではなく世界でもどのような人たちが長生きしているかという研究が進んでいます。15年、40年など長期スパンで調査を続けてわかってきたのは、長生きしている人たちに次のような特徴があるということです。

・若い頃から歩くスピードが速い
・握力が強い
・いろいろなことをしている
・自分の時間を持っている
・人に影響されずに自由に生きている

3つ目の「いろいろなことをしている」というのは、学問も含めさまざまな分野に興味を持ち、率先して動いているということです。趣味を持っている人も多い。老化ついて自主的に研究している人も多数いました。

このような中で、特に足腰の筋肉が重要視されていますね。筋肉が弱いと、単にそれだけだと思われていますけれど、実は筋肉が衰えてくると神経も衰えてくることがわかっています。最近、「フレイル」とよく聞きませんか?

——はい。聞きます。

内藤:「サルコペニア」や「フレイル」の初期症状は、「あれ? 最近握力が落ちてきた」とか、階段を上るときではなく、下りるときに下りにくくなるとか。これらが危険なサインですね。

「フレイルチェック」に挑戦!

——なるほど。「サルコペニア」や「フレイル」は病気の名前ですか?

内藤:いえ。病気ではなく、状態を指します。「弱さ」「脆弱さ」のような意味ですね。だから、病気とは関係なく「あなたはちょっとサルコペニアですよ」と使ったりしますね。

——これは自分でチェックできるんですよね?

内藤:はい。早く見つければ、早く指導ができるので、自分でチェックするのは大事です。自著の『酪酸菌を増やせば健康・長寿になれる~今、話題の酪酸・酪酸菌のすべてが分かる!~』(あさ出版)にリストを用意したのでチェックしてみてください。

——私は2つ当てはまったのですが、この結果はいかがでしょうか?

内藤:大丈夫ですよ。年齢的な要因もありますが、3つ以下なら問題ありません。

(第2回に続く)

■動画で見る方はこちら

内藤裕二 京都府立医科大学 大学院医学研究科 教授 昭和58年京都府立医科大学卒業,附属病院研修医 平成13年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授 平成17年独立行政法人科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹 平成21年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授 平成27年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長 令和3年大学院医学研究科生体免疫栄養学講座教授〜現在に至る 専門:腸内微生物叢、抗加齢医学、消化器病学

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