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Monday, January 9, 2023

意外な組み合わせ?が人気 梅干しが入った和歌山のハンバーガー:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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 梅干しが入ったバーガー?

 昨年、和歌山県内のパン屋で見かけた。意外な組み合わせだが、バーガーの全国ご当地グランプリで過去に2連覇し、いまも売れ筋商品という。和歌山といえば梅干し。バーガーにするほど和歌山の人たちは梅干し好きなのか。商品化の経緯を探った。

 きっかけをつくったのは和歌山県庁の農林水産部だった。栽培面積や出荷量で全国1位を誇る特産品「梅」を世界へ発信しようと、県内の食品関係の生産者や事業者らをまきこんだ研究会を2012年に結成。「世界といえばアメリカ、アメリカといえばハンバーガーと連想した」と担当者。その結果、梅をつかったご当地バーガーに着地した。

 14年から公認商品が発売され、県が「紀州梅バーガー」として商標登録。その定義は、①県産梅を使用していること②県産梅を表示していること③梅の健康的なイメージをアピールすること――の三つだけ。定義を細かくしないことで、期間限定品も含め様々な「紀州梅バーガー」が世に出た。いまは県内の4社がバーガーを手がける。

 その代表格が、県内や大阪府奈良県に計18店舗を展開するパン工房「カワ」(本社・広川町)だ。県から依頼され、開発に着手。完成したのが「まるごと!?紀州梅バーガー」だ。

 塩分控えめで種をとりのぞいた蜜漬けの紀州南高梅を1粒どんとのせ、県産のブランド鶏肉のカツやトマト、レタス、大葉を合わせた。梅肉の黒ソースと梅ピクルスのタルタルソースで味付けし、ゴマなど8種類の穀物を使った香ばしく栄養価が高いバンズで挟んだ。酸味が強い梅をパンに合わせることは難しかったが、鶏ムネ肉や野菜でヘルシーに仕上げ、女性にとって食べやすく魅力的なバーガーをめざして開発した。

 14年に発売すると、想像を超える大好評。全国ご当地バーガーグランプリでは14年と15年にグランプリを獲得。16年に別のバーガーで3連覇し、カワは殿堂入りした。紀州梅バーガーは開発から10年近くたった今も店舗で人気が高い。担当者は「食べ進むごとに味や食感が変わる。最初の一口から最後の一口までおいしく食べられます」。飽きのこない点が長く支持される理由だという。

 和歌山市のサンドイッチ専門店「サントピア」は、田辺市龍神村産のシイタケをつかった「和歌山ビッグしいたけバーガー」を販売している。シイタケは紀州南高梅を練り込んだミンチ肉を詰めて揚げ、肉厚でジューシーに仕上げた。ソースにも紀州南高梅を使う。店を経営する森下佳子さんは「肉のかわりにシイタケにすることで幅広い世代の方に食べてもらえるようにしました」と話す。紀州梅バーガーづくりをきっかけに地域食材を積極的につかうようになったという。

 梅との組み合わせがかけ離れていそうなバーガーが、和歌山の食の魅力を伝える逸品になっている。(伊藤秀樹)

     ◇

 紀州梅バーガー パン工房「カワ」の各店舗や和歌山市内にあるサンドイッチ専門店「サントピア」の2店舗、白浜町の「福亀堂三段店」で販売している。和歌山市の「肉のまる彦本店」はイベント時に販売する。「わかやま食ツーリズム」のウェブに営業店舗などの情報が載っている。

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