【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が法相候補に指名した最側近のチョ・グク前大統領府民情首席秘書官の適性を審査する国会の人事聴聞会が6日、始まった。チョ氏は、名門大への娘の不正入学疑惑など家族が絡む一連の疑惑について「国民に大きな失望感を与えた。何より若い世代に謝罪申し上げる」と陳謝しつつ、「法務・検察改革を完結させるのが私の責務だ」と述べ、法相就任に改めて意欲を示した。
娘には、釜山大大学院に入学する際、別の大学総長から表彰されたと履歴を偽造した疑惑が新たに浮上したが、チョ氏は、妻が偽造したなら「法的責任を取らなければならない」と答えた。
ただ、一連の疑惑の「大部分は知らなかった内容だ」と強調。娘が高校時代に大学の研究所で2週間インターンをしただけで、研究論文の筆頭著者に挙げられたことについては「私や妻が依頼したことはない」と関与を否定した。娘はこの論文で名門の高麗(コリョ)大に入学した。
韓国メディアによると、学会がこの論文の学会誌掲載を撤回することを決めたとされ、波紋はさらに拡大しそうだ。
聴聞会は本来、2、3日に予定されたが、チョ氏の家族を証人として呼ぶかで与野党が対立して開かれなかった。チョ氏は代わりに行った長時間の記者会見で疑惑を否定。文氏は6日までに改めて聴聞会を開くよう要請し、再設定された。
文氏は聴聞会の結果を踏まえて最終判断するが、国会の同意がなくとも任命は可能で、任命を強行する可能性が高いとみられている。
世論調査会社の韓国ギャラップが6日に発表した調査結果によると、チョ氏は法相として不適切とする回答が57%に上り、適切とする27%を大きく上回った。
2019-09-06 04:03:00Z
https://www.sankei.com/world/news/190906/wor1909060010-n1.html
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