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Wednesday, December 25, 2019

バーガーキングのSNS戦略がスゴすぎる!「打倒マック&ケンタ」ギリギリの表現で攻める - Business Insider Japan

バーガーキング

SNSでたびたび話題になっているバーガーキング。その秘策とは……?

写真:三田理紗子

バーガーキングが攻めている。

クリスマス期間限定(12月19〜25日)で販売していた「ぼっちバーレルSET」は、ケンタッキーのクリスマス看板メニュー「パーティーバーレル」を彷彿とさせ、「リア充に宣戦布告してる」とSNSで話題に。なぜこんなにもバーガーキングは“SNSに強い”のか?

「ぼっちに優しい」バーガーキング

年末が近づく12月下旬。街はすっかりクリスマス&ニューイヤーモードに彩られている。

大学生の私は、半年前に彼氏と別れ、今はシングルライフを楽しんでいる。とはいえ、冬休みシーズンに一人はやっぱり寂しい……。そんなことを考えていたとき、ふと目に留まったのはバーガーキング渋谷店のクリスマス限定メニュー「ぼっちバーレルSET」だ。

スノーチーズワッパーにフレンチフライ、チキンナゲットとドリンクがバーレル(バケツ)に盛られたそのセットのポスターには「高級レストランより、今ドキ地味クリ。」「来ないサンタ待つより、セルフご褒美。」と。たしかに、クリスマスに自分で自分を褒めてあげてもいいよねと、そのメッセージに何となく自信をもらった。

そこで、ふと気づいた。バーガーキング、最近オモシロい広告が多くない?

バーガーキング

12月には、下北沢店で「Twitterのやりとりをそのまま載せた」広告を掲出し、話題になった。

提供:取材者

2019年12月には、設営中のバーガーキング下北沢店の窓に、Twitter上で実際に行われたやり取りを載せた広告と実際のやりとりを並べ第三者が投稿。ユーモアある企業の対応が話題になり、そのTwitterの投稿では30万いいねを超えた。

ハロウィンでも、渋谷店を「ゾンビ仕様」にするなど、ここ最近、話題のSNS施策を次々に打ち出している。

バーガーキングのSNS施策はなぜことごとく当たるのか?“仕掛け人”を直撃してみた。

ターゲットは「背伸びがしたい16歳」

ティーン

「お手本」のマックに対し、バーガーキングは「斜め上」を目指す。

撮影:今村拓馬

バーガーキングの消費者ターゲットのイメージは、「18歳になりたくて背伸びをしている16歳」と話すのは、日本法人のビーケージャパンホールディングス(BKJ)でマーケティングを担当する野村一裕さんだ。

「(下北沢店)作ってんで!」という親しみやすい口調やハロウィン限定のゾンビを模した店舗デザインがバズった背景にも、こうしたティーンに“刺さる”メッセージ作りがある、というわけだ。

さらに、なぜその層を狙うのか?という質問には、やっぱり「打倒マック」だからじゃないですか、とシンプルな答えが返ってきた。

「ハンバーガーといえば、95%の人が連想するのがマックですよね。もちろんそのおかげでハンバーガーを身近に感じられるわけですが、もう少し深みや楽しみがあってもいいんじゃないか。お手本のようなマックに対し、斜め上にいってるね、と言われる存在でありたい」

こうした「打倒マック」広告のひとつが、2019年11月に発表した「お詫ビーフ」広告だ。

「バーガーキングのテリヤキシリーズは、100%ビーフパティのみであることを謝罪いたします」という謝罪会見をパロディしたCMは明らかに、マクドナルドのテリヤキバーガーがポークであることを意識した広告だ。

マクドナルドは全国におよそ3000店舗あり、バーガーキングの30倍近い店舗数を誇っている。バーガーキング渋谷店で、10代のお客さん10人に聞き込みをしてみたところ、6人が「マックが混んでたから」来店したと教えてくれた。マックはやはり“絶対王者”。そこではできないことを、と考えるのは当然なのかもしれない。

「打倒マック」世界戦略がスゴすぎた

打倒マック、そして「ぼっちバーレルSET」ではケンタッキーもネタにするバーガーキングの広告。

そもそも同社は日本に限らず、マクドナルドへの対抗心をむき出しにしてきた。1954年に創業した同社は「対マクドナルド」広告をなんと1970年代から打ち続け、その様子は「バーガー戦争(Burger Wars)」とも呼ばれ、ファンの間ではお約束のネタなのだそう。

直近の12月23日にも、英バーガーキングが「2019年、すべての『ワッパー』広告で、実はビッグマックを背後に置いて撮影した」と告白した。ワッパーの背後にビッグマックが完全に隠れる、つまりバーガーキングのワッパーはビッグマックよりもサイズが大きいことをアピールする広告というわけだ。

バーガーキングの本拠地アメリカでも、2018年にマクドナルドの顧客を奪おうという露骨な施策が打たれた。

バーガーキングのアプリをインストールしてマクドナルドの店舗から約180メートル圏内に入るとワッパーが1セントで買えるクーポンが貰えるという、強烈な広告だ。

他社に対する優位性をアピールする広告は欧米ではよく見るが、日本ではここまであからさまなものはあまり見かけない。前出のマーケティング担当・野村さんも、他社を彷彿とさせる比較広告は「(日本人の感覚に合う)ギリギリのところを攻めに行っています」と率直に明かす。

23店舗閉鎖した2019年、来年が正念場か

ワッパー

主力商品「ワッパー」で、バーガーキングは攻めまくる。

写真:三田理紗子

2019年は日本のバーガーキングにとって分岐点と言える年だった。

日本での運営を担うフランチャイズオーナーが変更・経営統合されたことに伴い、2019年5〜6月に不採算店舗23店を閉店。同時に新規出店や既存店舗のリモデルを積極的に行い、2019年だけで22店舗を新たにオープン(うち2店舗はリモデル)させた。

「これからも(背伸びをしたいティーンを中心に)顧客層を拡大したい」と野村さんは意気込む。

ちなみに、前述の「ぼっちバーレルSET」だが、渋谷店でしばらく売れ行きをウォッチしてみると、買っていたのはぼっちだけではなかった。10代の仲の良さそうな男女2人組(聞くと友人同士だという)もこのセットを買っていた。しかも聞いてみると、男性の方は(ぼっちではないのに!)SNSに「ぼっちバーレルSET」写真を投稿するつもりだと言っていた。

ぼっちじゃないけどぼっちアピールしたい、 バーガーキングは10代のそんな繊細なニーズも汲み取っていた……のかもしれない。

(文・取材、三田理紗子、編集・西山里緒)

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December 23, 2019 at 03:00PM
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