【北京=西見由章】中国国家衛生健康委員会は3日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染者が中国本土で1万7205人、うち死者は361人に上ったと発表した。新型肺炎による中国本土の死者は発生から約2カ月で、2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の349人を上回った。
春節(旧正月)の大型連休が明けた3日も、中国内では在宅勤務などによる外出の自粛措置がとられて街は閑散とし、日常とはほど遠い非常事態が続いた。
中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官は3日、感染予防のために記者会見をSNSのグループチャット上で行う異例の措置をとった。4月上旬をめどに日中両政府が準備を進める習近平国家主席の国賓訪日について「日中双方は重大な外交日程が順調に進むよう、各方面の準備を積極的に進めるべきだ」と述べ、予定通りに実施したい意向をにじませた。
また華氏は、米国が率先して中国からの入国制限措置を強化したことなどについて「過剰反応だ」と改めて批判。「米政府は中国に実質的な支援を行わないばかりか、不断にパニックを拡散している」と不満をあらわにした。
2020-02-03 10:31:00Z
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