日本、特に東京にいると「世界中のあらゆるものが東京で手に入る」と思いがちだが、それはあながち間違いでもないのだろう。お金さえかければ世界有数の大都市・TOKYOで手に入らないものの方が少ないハズだ。
だがしかし、それでも東京で手に入らないものは確実に存在する。例えば日本にも熱狂的なファンが多くいることでも知られる、アメリカの『イン・アンド・アウト・バーガー(In-N-Out Burger)』もその1つ。ファンたちが「最後の黒船」として憧れる、日本未上陸のハンバーガーショップである。
・イナナウトバーガーとは?
まずはご存じない方のために『イン・アンド・アウト・バーガー』について説明しておこう。現地では “イナナウト” と発音される『イン・アンド・アウト・バーガー』は、カリフォルニア生まれの人気バーガーショップである(イネナウトとも言う)。
最大のウリは「フレッシュさ」で、冷凍の食材は一切使用せず、ハンバーガーもオーダーを受けてから調理開始。フライドポテトも生のじゃがいもを使用するなど、徹底的に素材にこだわることで有名だ。
その結果、とてつもない人気を誇るにもかかわらず『イン・アンド・アウト・バーガー』は、カルフォニアを中心としたアメリカの西海岸エリアにしか進出していないんだとか。日本では過去に数回、期間限定ショップが展開されているが、本格上陸は果たしていないのが現状だ。
またイナナウトの基本メニューは「ハンバーガー」「チーズバーガー」「ダブルダブル(パテ2枚)」「フライドポテト」というシンプルな構成。現地の知人いわく「イナナウトは家族経営だから利益重視じゃないし、素朴なハンバーガー屋って感じだね」とのことである。
・そこまで高くない
で、今回はラスベガスの『イン・アンド・アウト・バーガー』へ足を運んだのだが、営業時間中は常に多くの人で賑わっていた。営業終了間際の24時以降でも、店内はお客さんでぎっしり! さすがイナナウト、さすが眠らない街ラスベガスである。
そのラスベガスのイナナウトで注文したのは「ダブルダブル」のセット。料金はTAX込みで12ドル(約1636円)ほどだったから「マックよりもちょっとだけ高いかな?」くらいの価格設定だ。どうやら「家族経営だから利益重視じゃない」というウワサは本当らしい。
んでもって肝心のお味だが、一言でいうなら「週5で食べられるハンバーガー」といった感じだろうか? 肉のインパクト自体は「シェイクシャック」の方が強いうえ、アメリカならではの豪快な味付けでもなかった。……が「しみじみウマいハンバーガー」とはこのことを言うのだろう。
・週5で食える
パンズはふっくら、パティは噛めば噛むほど肉の旨味がにじみ出し、レタス・トマト・玉ねぎもフレッシュそのもの。気付けばペロリと平らげてしまっている “究極の気取らない系バーガー” である。
あたり前だが生のじゃがいもを揚げたフライドポテトも「じゃがいもの味がする……」と感じたし、他があまりにも鮮度が良いため「ドクターペッパーもいいやつ……?」と感じてしまうほど、イナナウトはナチュラルなハンバーガーであった。「こりゃ日本にも熱極的なファンがいるわ」と納得しかない。
残念ながら日本に上陸する見込みはかなり薄いだろうが、仮にイナナウトがやってくるならば、それこそシェイクシャック以上の話題になるハズ。ラスベガスでは1店舗のみだったが、カルフォニアには至るところにイナナウトがあるそうなので、機会があればぜひ召し上がっていただきたい。
参考リンク:In-N-Out Burger(英語)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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