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Wednesday, April 27, 2022

【胃腸健康度診断リストつき】胃にやさしい の誤解|体調は習慣でできている|奥田昌子 - 幻冬舎plus

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新年度が始まってまもなく1ヶ月。そうなると増えてくるのが【胃腸】のトラブルではないでしょうか。本日は奥田昌子さんの『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』(幻冬舎新書)より、胃腸のトラブルを予防する方法、効果的な食事法、運動法などを紹介します。

(写真:iStock.com/paulaphoto)

(「あなたの胃腸は大丈夫?胃腸の健康度チェックリスト」2019年7月3日公開/「牛乳やキノコスープはNG!胃にやさしい食事の誤解」2019年4月27日公開/「寝る前にたった10秒!胃腸を整える簡単リラックス法」2019年6月27日 より)

*   *   *

さて、まずは胃腸の健康度をチェックしてみましょう!

胃腸の健康度チェックリスト

※ご覧いただいている環境によって、チェックできないまたは最後のチェック数カウントが0のままの場合があります。その場合はお手数ですがご自分でカウントをお願いします。

以上のチェックにあてはまる数が、10個以上:胃腸が悲鳴をあげる寸前です。7個以上:胃腸は我慢を重ねています。5個以上:胃腸の不調予備軍です。3個以上:おおむねOK、不安解消まであと少しです。3個未満:胃腸にやさしい生活習慣です!

各項目の詳しい説明はこちらの記事をご覧ください→「あなたの胃腸は大丈夫?胃腸の健康度チェックリスト

「胃にやさしい食事」の誤解

「胃が弱っているときは、胃に負担がかからないように消化によいものを食べましょう」という言葉はよく耳にします。

正確にいうと、胃は消化作業をもともとあまり行っていません

脂肪と炭水化物の消化はほぼゼロで、蛋白質を途中まで分解するくらいです。

(写真:iStock.com/kuppa_rock)

胃のおもな任務は消化の下準備です。胃液を分泌しながら、蠕動(ぜんどう)運動によって食べものを攪拌(かくはん)し、どろどろにしています。となると、胃の負担にならないものとは、攪拌(かくはん)が楽で、胃からスムーズに出て行く食べもの、ということになります。

攪拌に時間がかかるのは脂肪と食物繊維を含む食品なので、脂肪の多い肉と魚、食物繊維の多いキノコや野菜は元気になるまで控えましょう。

少量ならかまいませんが、食物繊維の多い食品は、繊維の走りかたをよく見て、繊維が短くなる方向で切り、細かく刻み、口に胃の代わりをさせるつもりで、よく嚙んでください

(イラスト:坂木浩子)

攪拌しやすい食品であっても食べ過ぎはいけません。一日3食にこだわらず、何回かに分けて食べれば負担が軽くなります

風邪や疲れ、飲み過ぎ、食べ過ぎで胃が痛いときは、胃酸の分泌を高める食品を控えるのが有効です。カフェインの多い飲料とチョコレート、唐辛子やネギなど刺激の強いもの、酸っぱいもの、炭酸飲料などです。ストレスもできるだけ避けたいところです。

ひところは、胃が荒れているときに牛乳を飲むと、粘膜に膜を張って、回復を助けると考えられていました。温かい牛乳には心も体も温めてくれるイメージがあります。

しかし、研究によると、牛乳で胃の症状が早くおさまることはなく、むしろ牛乳に含まれる脂肪が胃酸の分泌を促すようです。牛乳は控えるか、低脂肪、無脂肪のものにするのが無難です。

胃腸のかんたんなリラックス法

心と体をリラックスさせる、筋弛緩法をやってみましょう。100年ほど前に開発されたリラックス法で、いまなお有効性が認められています。

ストレッチやヨガ、太極拳でもおなじような効果はあるのですが、筋弛緩法の強みは、体の動きが大きくないので、どこででもできるということなんです。電車のなかでも、目立たずにできます。

筋弛緩法のやりかた(イラスト:坂木浩子)

手順としては〈力を入れて、抜く〉だけです。でも「体の力を抜いてラクになりましょう」というだけではないのです。イラストを参考に、実際にやってみましょう。

いちばん効果を実感しやすい〈つま先を伸ばす動き〉をやってみます。

体のほかの部分は普段と変わらないようにして、ひざから下ぐらいだけに6割から7割の力を込め、つま先を水平に伸ばして約10秒キープです。

このとき、ふくらはぎに力が入っている状態を感じてください。「力が入っていると、こういう感じがするんだな」というのを知ってほしいのです。

ふくらはぎはこんな感じ、ひざの下のあたりはこういう感じと味わって、10秒ぐらい経ったら、ふっと力を抜く。足は下におろしてもいいですね。

すると、1秒ぐらいしてから、ふわーっとした感じがやってきます

これは、筋肉がゆるんだところに血液がふわっと流れてきたということなんです。そうするとぽかぽかする感じが味わえる。温かい血が流れこんで、つま先が温かくなる。これが体のリラックスしている状態です。

(写真:iStock.com/liza5450)

力が入って緊張している状態とリラックスできた状態では、明らかにちがうということを自分で認識することが大切です。

すると、お仕事をしているときでも道を歩いているときでも、体にふっと意識を向けたときに、「ムダな力が入っているな」「肩に力が入ったときと同じ状態になっているな」「足がなんだか冷たくなっているな」とわかります。

慣れると、たとえば肩に意識を向けて、息を吐く、それだけでも肩の力が抜けるんです。筋弛緩法の一歩進んだ状態です。
そうやって体の力みを日常的にコントロールして、結果的に自分の心をリラックスした状態に保てるようにするのが目的なんです。

胃腸を整える、寝る前の筋弛緩法

夜、寝る前にお腹の力を抜くのもおすすめです。

あおむけに寝て、自分の力でお腹をぎゅーっとぺしゃんこにします。おへそを背中にくっ付けるぐらいの感じで、力を入れてぐーっと。これも約10秒、もちろん6割か7割の力で。できるだけほかのところには力を入れないようにしてくださいね。

力が入っている状態を味わったら、次は力をふっと抜く。そのときの感覚がお腹本来のあるべき状態です。

お腹にムダな力が入っていなくて、しっかり新鮮な血液が流れていて温かく、胃腸が正しくはたらいている状態ですね。

それをふだんもできるだけ再現して保てるようにしていくのが、筋弛緩法の目的ということになります。

10秒を過ぎてもいいし足りなくてもいいです、自分がいちばん効果を感じる秒数でかまいません

ちょっと続けていただくと、体が整っていくきっかけになると思います。

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